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レビュー記事

【特別寄稿】安原荘一氏「成年後見利用促進法案に異議あり!」【精神障害者の人権】

2016-04-03 00:34 Everyone says I love you !

 

 現在、今国会に成年後見制度の利用を促進する法案が提出され、衆議院を通過しており成立間近とされています。

 成年後見制度とは精神上の障害 (知的障害、精神障害、認知症など)により判断能力が十分でない方が不利益を被らないように 家庭裁判所に申立てをして、その方を援助してくれる人を付けてもらう制度です。 

 私も家庭裁判所に選任され、何人かの方の成年後見人をやったことがあります。


 その制度の利用を拡大しようというのですからよい法案のように思われますが、当事者である精神障碍者の方々から強烈な批判と抗議の声が出ています。

 今回は、私の中学高校時代の畏友であり、精神障害者の人権問題に造詣が深い安原荘一君が特別にこの法案の問題点について寄稿してくれました。

 この法案は精神障害者に対して一切ヒアリング等を実施せずに上程されました。そして、精神障害者の医療が成年後見人の意見で中断されたり、逆に強制されたりすることになりかねない要素を含んでいます。

 専門家ですので、私の普段の記事よりもやや硬いところもあるかもしれませんが、私たちの耳には痛い弁護士業界への批判も含んでいて内容が濃いので、ぜひ精読していただきたいと思います。

 ではどうぞ!

 

「成年後見制度利用促進」法案 ( 2016 .3.22 衆議院内閣委員会提出) 

問題点精読の試み 

「医療・介護における意思決定問題」は先送り? 

 2016年3月22日 

安原 荘一(立命館大学客員研究員、全国「精神病」者集団)

 

はじめに

 「成年後見制度利用促進法案」と言う法案が現在国会で審議されております。

 文字通り成年後見人制度を国や自治体の責任でより広く普及し、またしばしば報道 される、(認知症)高齢者の詐欺や悪質商法からの保護、逆にまた決して少なくない成年後見人による財産の着服事件等を防ごうという「立法意志」そのものに 問題があるとは思えませんが、今回の法案には「国連障害者権利条約」における「現行後見制度の見直し規定」また「医療・介護における意思決定」のあり方等 に関連して多くの問題点をも含んでいるように私には思われます。 

 

「医療同意」から「医療における意思決定」の問題へ

 「医療同意」が明記されていた 2012 段階、 2016.2 月段階の法案とは違い、 2016. 3.22提出の本法案では「医療における意思決定」に関する法案上の記述は以下のようになっています。

第二 基本方針一の3
成年被後見人等であって医療、介護を受けるに当たり意思を決定することが困難なものが円滑に必要な医療、介護を受けられるようにするための支援の在り方について、成年後見人等の事務の範囲を含め検討を加え、必要な措置を取ること。

第七施行期日等
二検討
認知症である高齢者、知的障害者その他医療、介護を受けるに当たり意思を決定することが困難な者が円滑に必要な医療、介護等を受けられるように吸うための支援の在り方については、第二の一< 3 による検討との整合性に十分に留意しつつ、今後検討が加えられ、その結果に基づき所要の措置が講ぜられるものとすること。 >

以上です。

 

国会審議の現状(3.25現在)

衆議院内閣委員会での質疑(質疑したのは共産党のみ , なお賛成多数で可決)

法案資料

3 月 22 日委員長提出法案 ◆ 2016/03/22 成年後見人制度利用促進法案
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g19001020.htm

2016/03/23 成年後見人制度利用促進法案 衆議院内閣委員会 午前9時~インターネット中継(録画)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php…

  なお http://www.arsvi.com/d/ds.htm に後見人制度、障害者の意思決定問題に関する詳しい各種資料あり。

 

法案審議 

衆議院法務委員会で共産党議員は提案者に国連障害者権利条約に明記された「支援された意思決定」の観点から「後見人制度自体が(代諾出来てしまうので)も はやおかしいのではないか?」「諸外国では障害者権利条約に基づいた意思決定支援の立法を行っている」等々法案の根本そのものをただす質問をしたのですが、法案提出者側の答弁は

第二 基本方針
成年後見制度の利用の促進に関する施策は、成年被後見人制度の利用者の権利の保護に関する「国際的動向を踏まえるとともに」(カッコ 安原)、高齢者、障害者等の福祉に関する施策との有機的な連携を図りつつ …

三 基本理念1成年後見制度の利用の促進は
① 成年被後見人等が、被成年後見人等ない者と等しく、基本的人権を享有する個人としての尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい生活を保障されるべきこと [ =ノーマライゼーション ] 、
② 成年後見人等の意思決定の支援が適切に行われるとともに、成年後見人の自発的意思が尊重されるべきこと [ 自己決定権の尊重 ] 及び <
③ 成年被後見人の財産のみならず身上の保護が適切に行われるべきこと [ =身上の保護 ]

の部分を強調したものでした。

 

 衆議院内閣委員会での質疑は法案提出、質疑込みで 30 分ぐらいでした。

 いわゆる「医療同意」の問題の質問は今回共産党議員からは出ませんでした。

 「成年後見人制度をやめて支援された意思決定」で民法を組みなおすべきであるといった主張が基本だったと思います。

 この法案からすぐに「尊厳死」「強制入院」「強制治療」が導き出せるようには判断できないように思わ れますが、本法案にもあるように「検討」結果次第であります。

 後から振り返ってみて今回の法案が被後見人の「尊厳死」「医療中断」「強制治療」の糸口になった!と言う危険性は充分にあり得るでしょう。

 また仮に法案が成立しても「検討」の具体的な在り方自体も大問題です。当事者団体からのヒアリングさえ今回なかったのですから。

 そして障害者や高齢者も含め「支援された意思決定モデル」の民法体系に日本も移行すべきであるであるという主張は現在大変重要なように思われます。

 「支援された意思決定」モデルと今回の「成年後見制度利用促進法案」とは理念的に大きく食い違ってきます。

 今回拙速の感は否めません。もっと慎重に審議すべきだという慎重審議論、条約との整合性を踏まえた「民法体系」全体の整備をすべきだ」と言う議論、いわゆる拙速審議批判自体は極めてまっとうな議論だと思います。

 また以下は日弁連の成年後見人制度に関する公式な宣言ですが、なぜ今回日弁連は現時点沈黙を守っているのでしょうか?

(3) 成年後見制度

 精神上の障がいによる判断能力の低下に対する行為能力制限について、現行の画一的かつ包括的な制限を、個々人に応じた必要最小限の制限にとどめ、当事者が可能な限り自己決定しうる支援と環境整備を原則とする制度に改めるべきである。

 

 また法案に添付された資料を眺めますと実際に成年後見人業務を行っているのは、現在司法書士が7000名程度、弁護士が6000名程度で、市民後見人などごくわずかです。

 いわゆる「士業団体」の動きが今回背景に相当に強かったように推測されます。

(最高裁判所判決から今年で 10 年目でサラ金の過払い金回収の仕事がなくなります。それと直接関係があるのかどうかは知りませんが「成年後見人制度推進法」の成立をぜひ図りたいと日本司法書士政治連盟の HP にははっきりと明 記されております(ちなみに「怪しい政治献金」等の動きは私が調べた限りでは今回ありませんでした)。

 資料にも挙げられているような成年後見人による着服等の各種不祥事の問題のほかに、各種士業業界団体の利益の問題もやはり見逃せないとも思います。

 

 さて逆に現行の「成年後見制度」で被後見人や周囲が具体的にどのようなことで困っているのか(例 一度ついた後見人を外せない or 外しにくい等々)の事例を集めて、今回の法案ではこのような問題が果たして解決できるのか?と言う問いの立て方もあるではないでしょうか。

 またいわゆる「医療同意」の問題も、仮に私が「成年後見人」だとして、例えば「治療中止」や「強制治療」「強制入院」等の「代諾」は、医療の専門家でもなければ家族でもない自分は、「倫理的」に考えてもそう簡単には代諾出来ないと思います。

 結局は医師の判断に従うわけでして、しかも医師は判断について免責される。

 成年後見人が本人に代わって代諾するという仕組みが出来た場合、プラスに働けば(理論的には)、判断能力がない成年被後見人に積極的に医療や介護提供されることにもなりえるのですが、現実問題マイナスに働いて医療や介護が成年後見人によって強制されたり中断されたりするのではないかという危惧はを決して根拠のないものではないと思います。

 

 これ以上詳しいことは各種専門の方々にご議論して頂ければと思います。特に諸外国の事例等お聞きできればとも思います。

 今回の法案は精神、知的障害者、今後急増する認知症高齢者等々多くの人々の人権に直接かかわってくる問題です。せっそくな審議だけは避けなくてはならなりません。

参考資料

◆ 日本弁護士連合会 2015/10/02 「総合的な意思決定支援に関する制度整備を求める宣言」
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/civil_liberties/year/2015/2015_1.html
全文: http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/civil_liberties/data/2015_1002_01.pdf

◆ 2015/08 成年後見制度利用促進法案に反対する声明
http://www.jngmdp.org/announcement/3100

 

安原 荘一
立命館大学衣笠総合研究機構生存学研究センター客員研究員
全国「精神病」者集団 大阪精神医療人権センター 障害学会 WNUSP等会員

ブログ

精神障害者の解放をめざして 

Visiting Researcher, Kinugasa Research Organization,Reasearch Center for Arts Vivendi Ritsumeikan University(KYOTO)

 

 

 

 以下、全国「精神病」者集団は、成年後見制度利用促進法案をめぐる議会運営のあり方に抗議する声明を出しました。

声明

 成年後見制度利用促進法案をめぐる議会運営のあり方に抗議し、法務委員会その他での検討を求めます!

 成年後見制度利用促進法案は、2016年3月31日の参議院内閣委員会において上程、審議される見込みであると聞いています。

 成年後見制度利用促進法案は、

1 障害者権利条約第12条に違反するとされている成年後見制度をせめて最小化するというわけでなく、むしろ利用を促進するという点で国際人権法の潮流に逆 行するものであること、

2 法案成立後に医療同意など後見人の業務 拡大を検討することとされており、延命治療を始めとする必要な治療を中断する代諾や認知症高齢者を精神科病院に入院させる代諾による新たな問題が懸念されること、

などから慎重な審議が必要であるといわれています。

 にもかかわらず、この時期に早急に国会に上程され、短い質問時間で可決する議会運営 をしているのは、政権与党による士業団体の利益となるような便宜を図ることで選挙の票にしようとする意図があると伝えられています。

 すなわち、サラ金によ る不当利得返還が士業団体にとっての稼ぎ口ではなくなるので、新たな稼ぎ口として成年後見制度が注目されているということです。

 これによって障害者は、食い物にされるばかりではなく、成年被後見人の意思を尊重しない成年後見人の決定 に対してなんらかの救済機能に開かれていないにもかかわらず、やみくもに利用が促進され、自分の通帳を見ることができない、成年後見人ではない家族は成年 後見人の許可がなければ成年被後見人の自宅の敷地内に入ることさえできないなどの実際に起きている被害を拡大していくことになります。

 また、成年後見制度利用促進法案は、改正される法律の範囲も広く、従来の成年後見制度(民法)の手続きの改正にまで及ぶものとなっています。

 たとえば、成年被後見 人宛の郵便物を成年後見人等が直接受け取れるとする改正は、本来、本人以外の者による信書の開封の是非といった刑法にまで及ぶものであり、法務委員会での検討を要するものと考えます。

 そのため、参考人もよばずに内閣委員会で数十分の 質疑で可決されていいような法律ではありません。

 私たちは、成年後見制度や成年後見制度利用促進法案への反対もさることながら、この議会運営の あり方に対して納得していません。

 まるで票になる士業団体、票にならない障害者、票になる人の利益になるから早々と可決させましょうと差別されているよう です。

 少なくとも内閣委員会での早急な議論は一度中断して、法務委員会での検討、あるいは法務委員会、厚生労働委員会、内閣委員会の合同で参考人を呼んで 審議することを求めます。

2016年3月30日 全国「精神病」者集団

 

 

成年後見制度利用促進法案に反対する声明

2015年8月15日

 

 全国「精神病」者集団

 

2015年7月、与党は「成年後見制度利用促進法案」をまとめた。早めれば8月に国会に上程される見込みです。

このたびの「成年後見制度利用促進法案」では、①利用者を増やす基本計画の策定を国や自治体に義務付ける、②後見人による財産の不正流用を防ぐための監督強化、③被後見人の権利制限の見直し(主に欠格条項の見直し)、④手術や延命治療などの医療を受ける際の同意権及び現在含まれない後見人の事務範囲の拡大・見直し、⑤後見人が利用者宛ての郵便物を自らのもとに送り、必要な書類を閲覧できるようにする、などが盛り込まれました。

しかし、当該法案は、成年後見制度の対象のひとつとされている精神障害者に対して一切ヒアリング等を実施せずに上程されようとしているものです。また、当該法案自体が、以下の重要な問題を含んでいるため、当会としては強く反対します。

1.成年後見制度自体の問題

2014年に日本でも批准された障害者権利条約第12条では、法の前の平等(1項)、法的能力の平等(2項)が規定されました。一般的に法的能力の範囲には、行為能力が含まれるものと考えられています。そのため、被後見人の行為能力を制限する成年後見制度のような現行の制度は、障害者権利条約に違反すると指摘する声が強くなってきました。

また、全国「精神病」者集団は、成年後見制度を障害者権利条約の策定の段階から障害を理由とした他の者との不平等の問題と位置付けており、国連の水準を見習い廃止するべきであると考えています。仮に廃止が難しいとしても成年後見、保佐の類型が残るようなことはあってはならないし、補助の適用も最終手段であることについて挙証を求めるなど厳格な運用が必要と考えます。

2.医療同意について

成年後見制度利用促進法案では、医療同意の拡大を示しています。医療同意は、民法上の医療提供契約の締結と異なり、患者が侵襲行為に対して同意を取り付けるという医療行為の正当化要件にかかわる重要な手続きです。法律行為である医療提供契約と同様の手続において成年後見制度の対象にしてはいけません。こうした範囲拡大は、障害者の生命にかかわる諸判断を代理人に代行させるものであり、障害者の生命を危機に追いやる極めて問題のある政策といえます。被後見人等であっても医療同意に関してはあくまで本人がすること、仮に医療同意が取れないとした場合は緊急避難三要件の適用を見てもっとも医道に適った選択をすることが求められていると考えます。

3.代理決定枠組みから支援された意思決定枠組みへの転換

今必要なことは、成年後見制度のような行為能力の制限を伴う制度を廃止し、その先で本当に必要な支援を確保していくことです。

以上のことから私たちは、成年後見制度利用促進法案に反対します。

 

知的・発達障害児者の人権―差別・虐待・人権侵害事件の裁判から 児玉 勇二 (著) 現代書館

 

実践成年後見 no.57 特集:精神障害者を支援する 新井誠 (編) 民事法研究会

 

成年被後見人の選挙権・被選挙権の制限と権利擁護―精神・知的障害者、認知症の人の政治参加の機会を取り戻すために― 飯田 泰士  (著) 明石書店

認知症や精神・知的障害者の権利を守る制度である成年後見制度において、成年被後見人は公職選挙法によって選挙権・被選挙権が制限される。本書はその制限に関わる国会での政府の答弁や関連する国の制度を精細に検証し、その問題点を指摘する。


成年後見と社会福祉法制―高齢者・障害者の権利擁護と社会的後見 大曽根 寛  (著) 法律文化社

近時、一人暮らし、寝たきり、痴呆性の高齢者が増加し、また障害者が地域において自立した生活を志向するなかで、高齢者・障害者に対する財産侵害、不公正な取引、経済的な搾取、高齢・障害を理由とする差別、身体的・精神的・性的虐待など権利侵害の事例が多く見受けられるようになっている。本書では、現実に生じている、高齢者・障害者に対する権利侵害の実態を明らかにしつつ、社会保障の権利ばかりでなく、財産権、身体的自由、精神的自由などの市民的権利をも含む諸権利の擁護の問題について検討した。

 

 

精神障害者の方々の人権保障は私の中でも勉強不足で手薄の部分。

それにしても、成年後見利用促進が、サラ金の過払いで設けられなくなった弁護士・司法書士らの業務拡大だという指摘には参りました。マジか。

しかし、預り金の不正着服事件が後を絶たない以上、弁護士会も襟を正してこの問題に向き合うべきですね。

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成年後見促進法案、成立4月にずれ込み

2016年4月1日09時02分 朝日新聞
認知症や精神障害などで判断能力が不十分な人の財産管理を担う成年後見制度の利用促進を図る議員立法の成立が4月にずれ込む。3月中に成立の見込みだったが、衆院通過後に精神障害者団体などから慎重審議を求める声が浮上。衆院採決で反対した共産党だけでなく、法案提案者に加わった民進党も質疑を求めた。

 法案は法律の専門職以外の後見人の育成を促すことが柱で、3月31日に参院内閣委員会で審議入りした。4月5日の質疑後に可決され、その後の参院本会議と衆院本会議での可決を経て成立する見通しだ。

 精神障害者の団体や難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者らは3月31日、東京都内で記者会見し、利用者となる可能性がある人たちの声が十分反映されていないとして法案への反対を表明した。成立した場合は修正を求めていくという。

 

 

成年後見制度、利用促進法案提案へ 自公了承

蔭西晴子2016年2月6日07時50分 朝日新聞

 自民、公明両党は5日、判断能力が不十分な人の財産管理を担う成年後見制度の利用促進を図る議員立法を了承した。認知症高齢者の急増に対応するため、なり手が少ない後見人を増やす狙い。野党の賛同を得て超党派で今国会中に成立させ、年度内の施行を目指す。

 2012年時点で462万人いる認知症の高齢者の数は、25年には700万人になると推計されている。与党は成年後見制度を利用する環境を整える必要があると判断した。

 議員立法は二つある。新法の「成年後見制度の利用促進法案」は、首相をトップとする利用促進会議を内閣府に設置し、この場で利用促進目標を含む基本計画をつくって実行を義務づける。自治体とともに、後見人を育成する研修の仕組みづくりや報酬への財政支援を進める。

 公明党関係者によると、利用促進会議では、後見人による不正防止策を検討することも想定している。後見人による着服などの不正が増加傾向にあるためだ。

 もう一つは民法などの改正案で、後見人の権限の範囲を広げるのが柱。利用者宛ての請求書などの郵便物を後見人が直接受け取って開封できるよう法律で明確にして、財産管理をしやすくする。いまは同居していなければ直接受け取れず、同居する親族であっても開けていいのかどうか判断に迷うケースがあるという。

 また、利用者の死亡後も相続人に引き継ぐまで財産の保存や債務の弁済をしたり、家裁の許可を得て火葬や埋葬の契約をしたりできるようにする。(蔭西晴子)

 ●成年後見制度

 認知症や知的障害などの人の財産管理を代行するため2000年に始まり、14年末時点の利用者は約18万5千人。本人や家族の申し立てで家庭裁判所が弁護士や親族らを後見人に選任する。後見人には研修を受けた一般市民もなれるが、最高裁によると、14年に選任された後見人のうち約35%が親族。ほかは司法書士や弁護士が多かった。

 

 

2016年3月26日(土)しんぶん赤旗

後見制度は現行改革が先 利用促進法案可決 島津氏が主張 衆院本会議は24日、精神上の障害などで判断能力が不十分な人の財産管理を担う成年後見制度の利用促進法案を、日本共産党、社民党以外の賛成で可決しました。 これに先立ち、日本共産党の島津幸広議員は23日の衆院内閣委員会で、不正行為多発などの課題を残す現行制度の改革こそが必要だと主張。被後見人の意思決定が、支援体制の不備や具体的な指針がないために「理念として語られても実践されていない」と強調し、成年後見人による2014年の不正事件が831件(被害額約56億7千万円)と社会問題化していると指摘しました。

 島津氏は、家庭裁判所の後見監督件数が同年17万78件となり、人手不足で地方の簡易裁判所の応援を受けているとして、「法案は基本方針に『必要な人的体制の整備』をうたっているが、最高裁は政府が進める定員合理化への“協力”の名のもとに裁判所職員を減らし続けている。法案の実効性には疑問がある」と追及。提案者の大口善徳議員(公明党)は「裁判所の職員の数を含む人的体制を整備することが非常に重要だ」と認めました。

 島津氏は「障害者権利条約の精神のもとに、制度のあり方そのものをじっくり検討・吟味することがいま求められている」と述べました。

 

 

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【特別寄稿】安原荘一氏「成年後見利用促進法案に異議あり!」【精神障害者の人権】

2016-04-03 00:34 Everyone says I love you !

 

 現在、今国会に成年後見制度の利用を促進する法案が提出され、衆議院を通過しており成立間近とされています。

 成年後見制度とは精神上の障害 (知的障害、精神障害、認知症など)により判断能力が十分でない方が不利益を被らないように 家庭裁判所に申立てをして、その方を援助してくれる人を付けてもらう制度です。 

 私も家庭裁判所に選任され、何人かの方の成年後見人をやったことがあります。


 その制度の利用を拡大しようというのですからよい法案のように思われますが、当事者である精神障碍者の方々から強烈な批判と抗議の声が出ています。

 今回は、私の中学高校時代の畏友であり、精神障害者の人権問題に造詣が深い安原荘一君が特別にこの法案の問題点について寄稿してくれました。

 この法案は精神障害者に対して一切ヒアリング等を実施せずに上程されました。そして、精神障害者の医療が成年後見人の意見で中断されたり、逆に強制されたりすることになりかねない要素を含んでいます。

 専門家ですので、私の普段の記事よりもやや硬いところもあるかもしれませんが、私たちの耳には痛い弁護士業界への批判も含んでいて内容が濃いので、ぜひ精読していただきたいと思います。

 ではどうぞ!

 

「成年後見制度利用促進」法案 ( 2016 .3.22 衆議院内閣委員会提出) 

問題点精読の試み 

「医療・介護における意思決定問題」は先送り? 

 2016年3月22日 

安原 荘一(立命館大学客員研究員、全国「精神病」者集団)

 

はじめに

 「成年後見制度利用促進法案」と言う法案が現在国会で審議されております。

 文字通り成年後見人制度を国や自治体の責任でより広く普及し、またしばしば報道 される、(認知症)高齢者の詐欺や悪質商法からの保護、逆にまた決して少なくない成年後見人による財産の着服事件等を防ごうという「立法意志」そのものに 問題があるとは思えませんが、今回の法案には「国連障害者権利条約」における「現行後見制度の見直し規定」また「医療・介護における意思決定」のあり方等 に関連して多くの問題点をも含んでいるように私には思われます。 

 

「医療同意」から「医療における意思決定」の問題へ

 「医療同意」が明記されていた 2012 段階、 2016.2 月段階の法案とは違い、 2016. 3.22提出の本法案では「医療における意思決定」に関する法案上の記述は以下のようになっています。

第二 基本方針一の3
成年被後見人等であって医療、介護を受けるに当たり意思を決定することが困難なものが円滑に必要な医療、介護を受けられるようにするための支援の在り方について、成年後見人等の事務の範囲を含め検討を加え、必要な措置を取ること。

第七施行期日等
二検討
認知症である高齢者、知的障害者その他医療、介護を受けるに当たり意思を決定することが困難な者が円滑に必要な医療、介護等を受けられるように吸うための支援の在り方については、第二の一< 3 による検討との整合性に十分に留意しつつ、今後検討が加えられ、その結果に基づき所要の措置が講ぜられるものとすること。 >

以上です。

 

国会審議の現状(3.25現在)

衆議院内閣委員会での質疑(質疑したのは共産党のみ , なお賛成多数で可決)

法案資料

3 月 22 日委員長提出法案 ◆ 2016/03/22 成年後見人制度利用促進法案
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g19001020.htm

2016/03/23 成年後見人制度利用促進法案 衆議院内閣委員会 午前9時~インターネット中継(録画)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php…

  なお http://www.arsvi.com/d/ds.htm に後見人制度、障害者の意思決定問題に関する詳しい各種資料あり。

 

法案審議 

衆議院法務委員会で共産党議員は提案者に国連障害者権利条約に明記された「支援された意思決定」の観点から「後見人制度自体が(代諾出来てしまうので)も はやおかしいのではないか?」「諸外国では障害者権利条約に基づいた意思決定支援の立法を行っている」等々法案の根本そのものをただす質問をしたのですが、法案提出者側の答弁は

第二 基本方針
成年後見制度の利用の促進に関する施策は、成年被後見人制度の利用者の権利の保護に関する「国際的動向を踏まえるとともに」(カッコ 安原)、高齢者、障害者等の福祉に関する施策との有機的な連携を図りつつ …

三 基本理念1成年後見制度の利用の促進は
① 成年被後見人等が、被成年後見人等ない者と等しく、基本的人権を享有する個人としての尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい生活を保障されるべきこと [ =ノーマライゼーション ] 、
② 成年後見人等の意思決定の支援が適切に行われるとともに、成年後見人の自発的意思が尊重されるべきこと [ 自己決定権の尊重 ] 及び <
③ 成年被後見人の財産のみならず身上の保護が適切に行われるべきこと [ =身上の保護 ]

の部分を強調したものでした。

 

 衆議院内閣委員会での質疑は法案提出、質疑込みで 30 分ぐらいでした。

 いわゆる「医療同意」の問題の質問は今回共産党議員からは出ませんでした。

 「成年後見人制度をやめて支援された意思決定」で民法を組みなおすべきであるといった主張が基本だったと思います。

 この法案からすぐに「尊厳死」「強制入院」「強制治療」が導き出せるようには判断できないように思わ れますが、本法案にもあるように「検討」結果次第であります。

 後から振り返ってみて今回の法案が被後見人の「尊厳死」「医療中断」「強制治療」の糸口になった!と言う危険性は充分にあり得るでしょう。

 また仮に法案が成立しても「検討」の具体的な在り方自体も大問題です。当事者団体からのヒアリングさえ今回なかったのですから。

 そして障害者や高齢者も含め「支援された意思決定モデル」の民法体系に日本も移行すべきであるであるという主張は現在大変重要なように思われます。

 「支援された意思決定」モデルと今回の「成年後見制度利用促進法案」とは理念的に大きく食い違ってきます。

 今回拙速の感は否めません。もっと慎重に審議すべきだという慎重審議論、条約との整合性を踏まえた「民法体系」全体の整備をすべきだ」と言う議論、いわゆる拙速審議批判自体は極めてまっとうな議論だと思います。

 また以下は日弁連の成年後見人制度に関する公式な宣言ですが、なぜ今回日弁連は現時点沈黙を守っているのでしょうか?

(3) 成年後見制度

 精神上の障がいによる判断能力の低下に対する行為能力制限について、現行の画一的かつ包括的な制限を、個々人に応じた必要最小限の制限にとどめ、当事者が可能な限り自己決定しうる支援と環境整備を原則とする制度に改めるべきである。

 

 また法案に添付された資料を眺めますと実際に成年後見人業務を行っているのは、現在司法書士が7000名程度、弁護士が6000名程度で、市民後見人などごくわずかです。

 いわゆる「士業団体」の動きが今回背景に相当に強かったように推測されます。

(最高裁判所判決から今年で 10 年目でサラ金の過払い金回収の仕事がなくなります。それと直接関係があるのかどうかは知りませんが「成年後見人制度推進法」の成立をぜひ図りたいと日本司法書士政治連盟の HP にははっきりと明 記されております(ちなみに「怪しい政治献金」等の動きは私が調べた限りでは今回ありませんでした)。

 資料にも挙げられているような成年後見人による着服等の各種不祥事の問題のほかに、各種士業業界団体の利益の問題もやはり見逃せないとも思います。

 

 さて逆に現行の「成年後見制度」で被後見人や周囲が具体的にどのようなことで困っているのか(例 一度ついた後見人を外せない or 外しにくい等々)の事例を集めて、今回の法案ではこのような問題が果たして解決できるのか?と言う問いの立て方もあるではないでしょうか。

 またいわゆる「医療同意」の問題も、仮に私が「成年後見人」だとして、例えば「治療中止」や「強制治療」「強制入院」等の「代諾」は、医療の専門家でもなければ家族でもない自分は、「倫理的」に考えてもそう簡単には代諾出来ないと思います。

 結局は医師の判断に従うわけでして、しかも医師は判断について免責される。

 成年後見人が本人に代わって代諾するという仕組みが出来た場合、プラスに働けば(理論的には)、判断能力がない成年被後見人に積極的に医療や介護提供されることにもなりえるのですが、現実問題マイナスに働いて医療や介護が成年後見人によって強制されたり中断されたりするのではないかという危惧はを決して根拠のないものではないと思います。

 

 これ以上詳しいことは各種専門の方々にご議論して頂ければと思います。特に諸外国の事例等お聞きできればとも思います。

 今回の法案は精神、知的障害者、今後急増する認知症高齢者等々多くの人々の人権に直接かかわってくる問題です。せっそくな審議だけは避けなくてはならなりません。

参考資料

◆ 日本弁護士連合会 2015/10/02 「総合的な意思決定支援に関する制度整備を求める宣言」
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/civil_liberties/year/2015/2015_1.html
全文: http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/civil_liberties/data/2015_1002_01.pdf

◆ 2015/08 成年後見制度利用促進法案に反対する声明
http://www.jngmdp.org/announcement/3100

 

安原 荘一
立命館大学衣笠総合研究機構生存学研究センター客員研究員
全国「精神病」者集団 大阪精神医療人権センター 障害学会 WNUSP等会員

ブログ

精神障害者の解放をめざして 

Visiting Researcher, Kinugasa Research Organization,Reasearch Center for Arts Vivendi Ritsumeikan University(KYOTO)

 

 

 

 以下、全国「精神病」者集団は、成年後見制度利用促進法案をめぐる議会運営のあり方に抗議する声明を出しました。

声明

 成年後見制度利用促進法案をめぐる議会運営のあり方に抗議し、法務委員会その他での検討を求めます!

 成年後見制度利用促進法案は、2016年3月31日の参議院内閣委員会において上程、審議される見込みであると聞いています。

 成年後見制度利用促進法案は、

1 障害者権利条約第12条に違反するとされている成年後見制度をせめて最小化するというわけでなく、むしろ利用を促進するという点で国際人権法の潮流に逆 行するものであること、

2 法案成立後に医療同意など後見人の業務 拡大を検討することとされており、延命治療を始めとする必要な治療を中断する代諾や認知症高齢者を精神科病院に入院させる代諾による新たな問題が懸念されること、

などから慎重な審議が必要であるといわれています。

 にもかかわらず、この時期に早急に国会に上程され、短い質問時間で可決する議会運営 をしているのは、政権与党による士業団体の利益となるような便宜を図ることで選挙の票にしようとする意図があると伝えられています。

 すなわち、サラ金によ る不当利得返還が士業団体にとっての稼ぎ口ではなくなるので、新たな稼ぎ口として成年後見制度が注目されているということです。

 これによって障害者は、食い物にされるばかりではなく、成年被後見人の意思を尊重しない成年後見人の決定 に対してなんらかの救済機能に開かれていないにもかかわらず、やみくもに利用が促進され、自分の通帳を見ることができない、成年後見人ではない家族は成年 後見人の許可がなければ成年被後見人の自宅の敷地内に入ることさえできないなどの実際に起きている被害を拡大していくことになります。

 また、成年後見制度利用促進法案は、改正される法律の範囲も広く、従来の成年後見制度(民法)の手続きの改正にまで及ぶものとなっています。

 たとえば、成年被後見 人宛の郵便物を成年後見人等が直接受け取れるとする改正は、本来、本人以外の者による信書の開封の是非といった刑法にまで及ぶものであり、法務委員会での検討を要するものと考えます。

 そのため、参考人もよばずに内閣委員会で数十分の 質疑で可決されていいような法律ではありません。

 私たちは、成年後見制度や成年後見制度利用促進法案への反対もさることながら、この議会運営の あり方に対して納得していません。

 まるで票になる士業団体、票にならない障害者、票になる人の利益になるから早々と可決させましょうと差別されているよう です。

 少なくとも内閣委員会での早急な議論は一度中断して、法務委員会での検討、あるいは法務委員会、厚生労働委員会、内閣委員会の合同で参考人を呼んで 審議することを求めます。

2016年3月30日 全国「精神病」者集団

 

 

成年後見制度利用促進法案に反対する声明

2015年8月15日

 

 全国「精神病」者集団

 

2015年7月、与党は「成年後見制度利用促進法案」をまとめた。早めれば8月に国会に上程される見込みです。

このたびの「成年後見制度利用促進法案」では、①利用者を増やす基本計画の策定を国や自治体に義務付ける、②後見人による財産の不正流用を防ぐための監督強化、③被後見人の権利制限の見直し(主に欠格条項の見直し)、④手術や延命治療などの医療を受ける際の同意権及び現在含まれない後見人の事務範囲の拡大・見直し、⑤後見人が利用者宛ての郵便物を自らのもとに送り、必要な書類を閲覧できるようにする、などが盛り込まれました。

しかし、当該法案は、成年後見制度の対象のひとつとされている精神障害者に対して一切ヒアリング等を実施せずに上程されようとしているものです。また、当該法案自体が、以下の重要な問題を含んでいるため、当会としては強く反対します。

1.成年後見制度自体の問題

2014年に日本でも批准された障害者権利条約第12条では、法の前の平等(1項)、法的能力の平等(2項)が規定されました。一般的に法的能力の範囲には、行為能力が含まれるものと考えられています。そのため、被後見人の行為能力を制限する成年後見制度のような現行の制度は、障害者権利条約に違反すると指摘する声が強くなってきました。

また、全国「精神病」者集団は、成年後見制度を障害者権利条約の策定の段階から障害を理由とした他の者との不平等の問題と位置付けており、国連の水準を見習い廃止するべきであると考えています。仮に廃止が難しいとしても成年後見、保佐の類型が残るようなことはあってはならないし、補助の適用も最終手段であることについて挙証を求めるなど厳格な運用が必要と考えます。

2.医療同意について

成年後見制度利用促進法案では、医療同意の拡大を示しています。医療同意は、民法上の医療提供契約の締結と異なり、患者が侵襲行為に対して同意を取り付けるという医療行為の正当化要件にかかわる重要な手続きです。法律行為である医療提供契約と同様の手続において成年後見制度の対象にしてはいけません。こうした範囲拡大は、障害者の生命にかかわる諸判断を代理人に代行させるものであり、障害者の生命を危機に追いやる極めて問題のある政策といえます。被後見人等であっても医療同意に関してはあくまで本人がすること、仮に医療同意が取れないとした場合は緊急避難三要件の適用を見てもっとも医道に適った選択をすることが求められていると考えます。

3.代理決定枠組みから支援された意思決定枠組みへの転換

今必要なことは、成年後見制度のような行為能力の制限を伴う制度を廃止し、その先で本当に必要な支援を確保していくことです。

以上のことから私たちは、成年後見制度利用促進法案に反対します。

 

知的・発達障害児者の人権―差別・虐待・人権侵害事件の裁判から 児玉 勇二 (著) 現代書館

 

実践成年後見 no.57 特集:精神障害者を支援する 新井誠 (編) 民事法研究会

 

成年被後見人の選挙権・被選挙権の制限と権利擁護―精神・知的障害者、認知症の人の政治参加の機会を取り戻すために― 飯田 泰士  (著) 明石書店

認知症や精神・知的障害者の権利を守る制度である成年後見制度において、成年被後見人は公職選挙法によって選挙権・被選挙権が制限される。本書はその制限に関わる国会での政府の答弁や関連する国の制度を精細に検証し、その問題点を指摘する。


成年後見と社会福祉法制―高齢者・障害者の権利擁護と社会的後見 大曽根 寛  (著) 法律文化社

近時、一人暮らし、寝たきり、痴呆性の高齢者が増加し、また障害者が地域において自立した生活を志向するなかで、高齢者・障害者に対する財産侵害、不公正な取引、経済的な搾取、高齢・障害を理由とする差別、身体的・精神的・性的虐待など権利侵害の事例が多く見受けられるようになっている。本書では、現実に生じている、高齢者・障害者に対する権利侵害の実態を明らかにしつつ、社会保障の権利ばかりでなく、財産権、身体的自由、精神的自由などの市民的権利をも含む諸権利の擁護の問題について検討した。

 

 

精神障害者の方々の人権保障は私の中でも勉強不足で手薄の部分。

それにしても、成年後見利用促進が、サラ金の過払いで設けられなくなった弁護士・司法書士らの業務拡大だという指摘には参りました。マジか。

しかし、預り金の不正着服事件が後を絶たない以上、弁護士会も襟を正してこの問題に向き合うべきですね。

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成年後見促進法案、成立4月にずれ込み

2016年4月1日09時02分 朝日新聞
認知症や精神障害などで判断能力が不十分な人の財産管理を担う成年後見制度の利用促進を図る議員立法の成立が4月にずれ込む。3月中に成立の見込みだったが、衆院通過後に精神障害者団体などから慎重審議を求める声が浮上。衆院採決で反対した共産党だけでなく、法案提案者に加わった民進党も質疑を求めた。

 法案は法律の専門職以外の後見人の育成を促すことが柱で、3月31日に参院内閣委員会で審議入りした。4月5日の質疑後に可決され、その後の参院本会議と衆院本会議での可決を経て成立する見通しだ。

 精神障害者の団体や難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者らは3月31日、東京都内で記者会見し、利用者となる可能性がある人たちの声が十分反映されていないとして法案への反対を表明した。成立した場合は修正を求めていくという。

 

 

成年後見制度、利用促進法案提案へ 自公了承

蔭西晴子2016年2月6日07時50分 朝日新聞

 自民、公明両党は5日、判断能力が不十分な人の財産管理を担う成年後見制度の利用促進を図る議員立法を了承した。認知症高齢者の急増に対応するため、なり手が少ない後見人を増やす狙い。野党の賛同を得て超党派で今国会中に成立させ、年度内の施行を目指す。

 2012年時点で462万人いる認知症の高齢者の数は、25年には700万人になると推計されている。与党は成年後見制度を利用する環境を整える必要があると判断した。

 議員立法は二つある。新法の「成年後見制度の利用促進法案」は、首相をトップとする利用促進会議を内閣府に設置し、この場で利用促進目標を含む基本計画をつくって実行を義務づける。自治体とともに、後見人を育成する研修の仕組みづくりや報酬への財政支援を進める。

 公明党関係者によると、利用促進会議では、後見人による不正防止策を検討することも想定している。後見人による着服などの不正が増加傾向にあるためだ。

 もう一つは民法などの改正案で、後見人の権限の範囲を広げるのが柱。利用者宛ての請求書などの郵便物を後見人が直接受け取って開封できるよう法律で明確にして、財産管理をしやすくする。いまは同居していなければ直接受け取れず、同居する親族であっても開けていいのかどうか判断に迷うケースがあるという。

 また、利用者の死亡後も相続人に引き継ぐまで財産の保存や債務の弁済をしたり、家裁の許可を得て火葬や埋葬の契約をしたりできるようにする。(蔭西晴子)

 ●成年後見制度

 認知症や知的障害などの人の財産管理を代行するため2000年に始まり、14年末時点の利用者は約18万5千人。本人や家族の申し立てで家庭裁判所が弁護士や親族らを後見人に選任する。後見人には研修を受けた一般市民もなれるが、最高裁によると、14年に選任された後見人のうち約35%が親族。ほかは司法書士や弁護士が多かった。

 

 

2016年3月26日(土)しんぶん赤旗

後見制度は現行改革が先 利用促進法案可決 島津氏が主張 衆院本会議は24日、精神上の障害などで判断能力が不十分な人の財産管理を担う成年後見制度の利用促進法案を、日本共産党、社民党以外の賛成で可決しました。 これに先立ち、日本共産党の島津幸広議員は23日の衆院内閣委員会で、不正行為多発などの課題を残す現行制度の改革こそが必要だと主張。被後見人の意思決定が、支援体制の不備や具体的な指針がないために「理念として語られても実践されていない」と強調し、成年後見人による2014年の不正事件が831件(被害額約56億7千万円)と社会問題化していると指摘しました。

 島津氏は、家庭裁判所の後見監督件数が同年17万78件となり、人手不足で地方の簡易裁判所の応援を受けているとして、「法案は基本方針に『必要な人的体制の整備』をうたっているが、最高裁は政府が進める定員合理化への“協力”の名のもとに裁判所職員を減らし続けている。法案の実効性には疑問がある」と追及。提案者の大口善徳議員(公明党)は「裁判所の職員の数を含む人的体制を整備することが非常に重要だ」と認めました。

 島津氏は「障害者権利条約の精神のもとに、制度のあり方そのものをじっくり検討・吟味することがいま求められている」と述べました。

 

 

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